地元の大宮には2件のピンク映画館がありました。

1件は現在のモスバーガーの裏辺りで、もう1件は大栄橋の脇辺りです。

僕が良く行っていたのはモスバーガーの方で、何故なら3本立てで学生が1000円だったと記憶しております。

中三の時の小遣いが月に3000円だったから、月に一回見に行くのがやっとでしたが、それでも、大人の遊びの仲間入りをしているような感じはありました。

しかし、今考えると、どこからどう見ても中学生の僕を、良く映画館に入れてくれたよな~。

当時、学校のツッパリや不良と呼ばれている連中は、ケンカバイクとかの話をして盛り上がっていましたが、僕は大人の裏の世界を知っていると言う優越感から、そんなものにはさほど興味はありませんでした。

映画館の中では、まわりのおっさん達の真似をして、勃起したチ○コをズボンから出して、タバコを吸いながらしごいておりました。

時には、数名の女性?が客としていたり、トイレからアエギ声が聞こえてきたりと、中三の僕にはミラクルワンダーランドでした。

今となっては、2件とも潰れてしまっており、これも時代なのかな~と。


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繁華街で見かける、淫靡なムードのエッチな映画館。一人で入るのは怖いけど、一体どんな作品を上映しているのか正直気になる。そもそもピンク映画ってどんなものなのか、日本に3社あるピンク映画配給会社のひとつ、新日本映像の企画・亀井戸粋人さんに聞いてみた。

「ピンク映画の面白さは、とにかく作品の中に“からみ”さえ入っていれば、後は何をしても自由なところ。アメリカのB級映画と同じ『プログラムピクチャー』というスタイルで作っているので、低予算で早撮り、3本立てで上映するのが特徴ですね。最近では、1作あたりの制作費が約300万円、撮影日数は3日くらい。劇場では新旧作を織り交ぜて2週間ごとに作品を回転させるので、年20本は新作を撮ってます」

表現上の規制とかはないんですか?

「当然R-18ですけど、一般の映画と同じ『映倫』を通してますよ。AVとの違いは、低予算であっても、やっぱり“映画”であること。エロいことは前提で、プラス何かしらの感動がなくちゃダメなんです。芝居として面白くないと、途中で帰っちゃうお客さんも多いですから(笑)」

エロいだけじゃ成り立たないわけですね。

「逆に言えば、エロさえあれば実験的な脚本や撮影手法も許される土壌が昔からあります。日本の映画界を代表する監督のなかにも、ピンク映画からキャリアをスタートさせた人は大勢いますしね。今でも、若手監督やVシネマの監督が、経験を積むために制作に参加するケースは多いですよ」

最近はどんな作品が人気なんですか?

「今はお客さんの多くが団塊の世代なんで、やっぱり人妻・熟女モノですね。長い歴史のなかで他のジャンルが淘汰されたというか…(笑)。一昔前は、学生や女性のお客さんもワリと劇場で見かけたんですけどね」

取材の帰り道、以前から気になっていた某ピンク映画館に入ってみた。昭和の匂いがプンプン残る劇場内の非日常感と、巨大なスクリーンで見るエロが新鮮で、妙にドキドキ。結構、面白かったなあ。
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです